絵画に対する素朴な疑問―遠近法とルネッサンス期
芸術にそこそこ興味がありますが、分からないことが多すぎます。
書くことで不明点が明確になることもあるかと思うので、メモ程度に書き留めておきます。
疑問
ルネッサンス期の絵画(レオナルド・ダ・ヴィンチなどが出てきてイタリアがワイワイするやつ)の解説で、よく「中世の絵画は平面的な描写だったが、この頃に線遠近法が生み出され、遠近感のある絵が…」とあります。
うーん、これを聞いて「なるほどなあ」となる人、居るのでしょうか…? というのも、この話を聞いたらほぼすべての人間は当然に(主語が大きい)、「え、それまで誰も遠近法を絵に応用しなかったの?ホンマに?古代ローマ・ギリシャの時代から1000年以上あったのに?人間は何をしていたの?」という疑問を抱く…のではないでしょうか*1。
外に出て遠くへ続く道を眺めれば、別に消失点があることくらい誰でも(それこそ幼稚園児でも)分かる気がするのですが…
今になって美術の先生に質問しなかったことを悔いていますが、今更どうにもならないので考えてみます。
思いつく原因
なにか理由があるはずです。思いつくものを挙げたら3つになりました。
(私が低知能なだけで、実は私以外は当然に納得できる理由がある。まあ、これはそうなのですが(少なくとも文章を書く側の人間はそうでしょう)、これは私の現状のメタ的な記述でしかなく、今はその理由を気にしているので置いておきます。)
- そもそも主張を取り違えている。遠近法の絵が『生み出されるようになった』のではなく『評価されるようになった』
- 絵を評価する人たちが、平面的な絵じゃないものは評価しなかったから(物理法則と違って、いい絵というのは評価する人間によって変わるので大変ですね)。具体的には教会。
- 実は我々が直感的に思う遠近法と比べ、理論としての遠近法は格段に(完成するのは)難しく、本当にその時代まで生み出されなかった。うーん…
調べる?
次の本とかを読めば、回答があるでしょうか…。あるいは、その手の専門家を探して聞く…。
- 遠近法の精神史―人間の眼は空間をどうとらえてきたか, 佐藤 忠良 (著), 小山 清男 (著), 中原 佑介 (著), 中村 雄二郎 (著), 若桑 みどり (著), 神吉 敬三 (著), 平凡社, 1992
- 遠近法の発見, 辻茂, 現代企画室, 1996
しかし、なんで基本的なルネッサンス期の話を把握しようとするだけでこんなに大変なんでしょうか…。いやだなあ。
*1:なんでどこもこんな解説しか用意していないんでしょうか